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やる気のない社員の特徴・原因について|現場環境を改善する3つの方法

【記事最新更新日:2024年4月26日】

この記事では、やる気のない社員の特徴と原因、改善策を詳しく解説していきます。

社員のやる気がなくなる原因を特定すると、職場の環境改善につながります。

この記事を参考にして、ゾンビ社員のやる気が出る環境を作りましょう!

動画でも解説しています!↓

ゾンビ社員とは?


ゾンビ社員とは、「無気力でやる気のない社員」を指す呼称ですが、ただやる気がないだけではありません。仕事に対する向上心や積極性がないにも関わらず、退職する気もないまま会社にはびこり、魂のこもっていない仕事をします。

また、ゾンビ社員が問題視される理由として、限られた雇用枠の中で、売上を上げるための行動を取らなかったり、会社の雰囲気を悪くしてしまったりすることが挙げられます。

会社の人件費を有効に活用し、ゾンビ社員を減らすため、この記事でゾンビ社員の特徴・改善策を知りましょう!

やる気のない社員の特徴3つ


やる気のない社員 特徴 悪影響

やる気のない社員は、職場でどのような行動を取っているのでしょうか。

一般的に、以下3つのような行動特徴が挙げられます。

①覇気がなく無責任
②最低限のことしかやらない
③会社や周りの愚痴が多い

①覇気がなく無責任

やる気のない社員は、社員同士のコミュニケーションに消極的で、覇気がないのが特徴です。覇気とは、「物事に積極的に取り組んでいこうとする気持ち」のことを意味しています。仕事に対する覇気がなくなってしまうと、どんどん生産性のない行動ばかりをとるゾンビ社員になってしまいます。

また、仕事に対する意欲も低いため、他の社員の仕事を増やしてしまうなど、職場に悪影響を与えることもあります。また、自分を管理する能力が低く、言い訳をして現状維持しようとする傾向があるため、なかなか改善しません。

具体的には、以下のような態度が挙げられます。

  • 返事をしない
  • 期限を守らない
  • 言い訳をする

覇気がなくなる原因として、職場の人間関係や、モチベーションの低下が考えられます。

②最低限のことしかやらない

やる気がない社員には、一つのしごとに対して時間をかけすぎてしまい、最低限の業務しかやらないという特徴があります。このような社員は「ゾンビ社員」のほか、アメリカでは「クワイエット・クイッティング(静かな退職)」とも呼ばれており、問題視されています。

例えば、以下のような態度が挙げられます。

  • 新しい業務に挑戦しない
  • 成果を求めない
  • 増給や待遇アップを追い求めない
  • 契約通りのタスクのみを実行する

ゾンビ社員は、自分がチームに属しているという意識を持っていません。そのため、ほか社員との連携も必要以上に行わず、孤立して行動する傾向もあります。

③会社や周りの愚痴が多い

やる気のない社員の特徴の一つに、愚痴が多いということが挙げられます。良い面を見るよりも、悪い面ばかりを見て批判して、自分が変わろうとはしません。

具体的には、以下のような特徴が挙げられます。

  • 見えないところで愚痴や批判をする
  • 愚痴になっている問題を解決しようとはしない

やる気のない社員が愚痴・批判を言う原因として、会社に相談し辛い環境や、社員本人が引っ込み思案であるなど、様々な要因が考えられます。

やる気のない社員になってしまう原因5つ


やる気のない社員 原因

やる気のない社員は、モチベーションが低下してしまう原因を「会社側に相談できない」、または「相談しても意味がない」と考えている可能性があります。

ここでは、やる気のない社員になってしまう原因について、5つ解説していきます。

①待遇に問題・不満がある
②教育する環境が整っていない
③業務が適正ではない
④人間関係がうまくいっていない
⑤目的と役割を理解させていない

①待遇に問題・不満がある

社員のモチベーションが低下する原因として最も多く挙げられるのが、給与・労働環境など、待遇に対する不満です。

具体的には、以下のような待遇が挙げられます。

やる気がなくなる待遇待遇に対して社員が感じること、懸念点
給与が低い生活に対する不安、同じ職場に居続けることへの不満などが発生し、やる気がなくなる恐れがある
給与がなかなか上がらない業務に積極的に関わっていても、社員は「自分は何をやっても評価されない」と感じてしまう可能性がある
労働環境が過酷残業が必須だったり、空調設備がないなど健康を保ちにくい職場は、社員に不信感を抱かせたり、社員の「勤続したい」という気持ちを削ぐ恐れがある

社員がいくら頑張っても、業務内容・労力に対する待遇に問題があれば、社員のやる気はなくなっていきます。また、そのような労働環境は、社員の不満や愚痴を増やし、社内の雰囲気が悪くなっていく原因にもつながります。

②教育する環境が整っていない

社員が対応できる業務を増やし、業務精度を上げるためには、適宜適切な教育を受けることが必要です。ですが、ゾンビ社員が生まれる職場では、社員を教育する環境が整っていない可能性があります。

具体的には、以下のような事例が挙げられます。

やる気がなくなる教育環境教育環境に対して社員が感じること、懸念点
上長が業務マニュアルだけ社員に渡し、進捗管理なども社員に丸投げしている社員が「質問してはいけない」と感じてしまい、新しい業務を習得しづらい環境になる恐れがある
教育する時間を設けても、社員に質問させない企業側の一方的な教育だけ受けて、社員個人の中に生まれた質問には答えてもらえない。社員の中に残った疑問点が、業務中のやる気を阻害する恐れがある
上長が社員に対し、業務内容が伝わりづらい説明の仕方をしている新人社員に対して、専門用語や難しい言葉選びで説明を行う。結果、社員の負担が増えてしまい、業務への積極性が削がれる恐れがある
日々の業務中に褒める・叱るなど、適宜評価をする声かけがない日々業務をする中で評価を受ける機会が少ないと、職場の人との交流も徐々に億劫になり、ルーチンワークに集中するゾンビ社員になる恐れがある

社員には、管理者が褒める・叱るなど、一人一人の成長状況に関心を持って、声かけ・教育する人が必要です。放置・放任され過ぎていたり、評価される回数が少なすぎたりすると、社員は虚しくなりモチベーションが下がります。

③業務が適正ではない

社員教育は子育てと同じで、人はどんなに小さなことでも、日々成功体験を積み重ねていくことで、喜び成長する生き物です。そのため、社員の能力に対して難しい仕事を与えていたり、社員の役職とは別の業務ばかり与えたりしていると、社員はなかなか良い結果が出せず消極的になってしまいます。

やる気がなくなる業務業務に対して社員が感じること、懸念点
ルーチンワークばかり与えられて、新しい仕事を与えてもらえない新鮮味を感じられない業務では、社員がその職場で働いている意義を見いだせず、ゾンビ社員になったり、退職してしまう恐れがある
関係のない部署・役割の業務ばかり担当させられる社員の役職とは別の業務ばかり与えてしまうと、社員は「自分の役割を全うしたいのに」と不満を抱く恐れがある
能力に対して難しすぎる業務を与えられ続ける難しい業務をする中で、成功体験が減り、失敗体験が増えてしまうと、社員のやる気が大きく減少していく恐れがある

特に、社員に難しい業務を与える会社は、社員の成長を期待し、あえて難しい仕事や別の仕事を与えているのかもしれません。ですが、このような対応は、社員にとって高圧的に感じられるものです。もしどうしてもそういった業務を与える場合には、事前に社員と相談するなど、意見のすり合わせが必要でしょう。

④人間関係がうまくいっていない

職場の人間関係がうまくいっていないと、社員のモチベーションが下がり、ゾンビ社員になる可能性が高くなります。

具体的には、以下のような人間関係の問題が挙げられます。

やる気がなくなる人間関係の問題人間関係に対して社員が感じること、懸念点
上司が部下に対して高圧的社員が指導時間を避けたり、質問しづらくなり業務に対する積極性が失われる恐れがある
仕事の仕方について、意見が合わない同僚がいる一緒に働く人と仕事のことで意見がすれ違ったり、話し合いができなかったりすると、チームワークを円滑に発揮できない恐れがある
自分の陰口を言う社員がいる友好な人間関係を気付けない職場だと、業務中も孤独を感じたり、孤立して仕事をする社員が出てくる可能性がある

以上の項目は、職場全体のやる気が減退する原因にもなるため、コミュニケーションをしっかり取り、社員ひとりひとりが理解し合おうとする姿勢が非常に重要です。

⑤目的と役割を理解させていない

業務の社会的意義(目的・役割)を理解させていないと、社員は仕事の意義を見いだせず、やる気を失ってしまいます。仕事が作業化して単調なものであるほど、よりモチベーションの低下につながるでしょう。

社員が目的と役割が理解できない状況社員が目的と役割が理解できないことの懸念点
企業理念・チーム目標について触れる機会が、社員の入社当時のみ社員の中で、企業理念と自分がいまやっている業務とのつながりが薄れてしまう
形骸化した業務・研修が残っているいま働いている社員にとっても会社にとっても目的・役割がずれているため、社員のやる気も時間も奪う恐れがある

特に、形骸化した業務や研修を続けることは、会社のコストもかさみますし、社員の企業に対する信頼感が減る原因にも繋がります。会社の利益を考えるのであれば、社員一人一人が会社や社会にとって、意義のある業務はなんなのか、整理する必要があるでしょう。

では、具体的にどのような施策をしていくのがよいのでしょうか。

やる気のない社員を変える3つの改善策


やる気のない社員 対処

社員のやる気を上げるために、社員のエンゲージメント(愛社精神)が強くなる環境を整えていきましょう。

そのためにおすすめなのが、以下の3つの方法です。

①新しい知識・スキルが必要な業務を依頼する
②目的と役割を明確に伝える
③評価制度の見直しを行う

①新しい知識・スキルが必要な業務を依頼する

単調で作業じみたルーチン業務は、社員が自分の成長を感じられなくなり、やる気を持続するのが難しくなってしまいます。そのため、新しい知識やスキルが必要な業務を社員に依頼し、仕事に対する積極性が求めることで、社員のモチベーションが上げやすい環境に整えましょう。

例えば、業務に対する意識がより深まるよう、関連する専門的な資格を取るサポートを会社側がすることです。また、社員が資格や新しい知識・スキルを取得した際に、給与アップをするなど評価するのはおすすめです。社員は自分の給与アップでやる気が出るだけではなく、自分で得た資格により、仕事に対する愛着も生まれます。

このように、会社側が社員をベビーステップで日々の評価を行い、社員自身も成長を喜べる職場環境を整えることで、積極的な職場にしていきましょう。

②目的と役割を明確に伝える

会社側で、その社員が「何をしなければならないのか」を明確に設定し、理解を促しましょう。求められていることが何なのか、両者が同じ理解をしていないと、ゴールがずれて社員個人の価値観でネガティブな判断を生むことがあります。

そのため、個人面談など、社員一人一人と対話する機会を増やし、認識のすり合わせをしていくことが重要です。

具体的には、以下のような施策がおすすめです。

  • 会社と社員の認識のズレを把握する
  • 目標に対して現状の進捗、課題を把握する

例えば、認識のズレは、クレーム対応をする場面で確認できます。会社側は、顧客にお詫びしたあと、またリピートしてもらえるよう、「また次回もご利用いただけましたら幸いです」といった心遣いの言葉をかけます。

しかし、ゾンビ社員の場合、業務が機械的で社会的意義を感じていないため、「申し訳ございませんでした」と淡白なお詫びや、心のこもっていない態度になる恐れがあります。

顧客に対して「お詫びをする」ということが、どんな意味を含み、お詫びしたその先に何を会社が求めているのか。面談や教育の場で、会社の業務に対する思いを社員に伝え、業務の目的・目標に関する認識のズレをすり合わせることが重要です。

また、社員が目標を定められない原因の一つに、「なぜその業務・役割をする必要があるのかわからない(または腑に落ちない)」といったことが考えられます。

この場合、会社側は、社員がその業務・役割を行うことで、会社や顧客・社会にどのような影響を期待できるのか教えてあげましょう。また、説明を受けた社員が、どのように感じたか、ヒアリングすることもお互いの認識をすり合わせるために有効です。

会社と社員の課題、それぞれを見つけて今後の目標を定め、やる気の持続しやすい職場を作りましょう。

③評価制度の見直しを行う

社員の評価制度を明確にし、具体的な目標やタスク・TODOを定めることで、社員は仕事を進めやすくなります。

会社側は、成果や結果に対して、適切な評価を行う体制を作ることで、社員のモチベーションアップや成長、やる気の持続につなげることができるでしょう。

以下のような評価基準は、社員のやる気を削いだり、愚痴を増やす原因として挙げられます。

  • 上司によって、評価方法にばらつきがある
  • 成果を上げても認められない

社員一人一人が、長く安心して勤務し続けられる会社には、明確な評価制度が存在しています。また、時代の流れに合わせて、柔軟に方針を変え、形骸化した方針を断舎離することも重要です。

社内の空気を良くするために、まずは社員それぞれの役割をはっきりとさせていきましょう。

まとめ


やる気のない社員ひとりひとりをケアする環境を整えることは、組織の活性化につながります。

特に、以下のポイントは、社員が安心して業務に取り組むために重要です。

  • 社員一人一人とコミュニケーションをとる
  • 社員の声を反映した仕組みを作る
  • 社内にメンターやコーチングの制度を導入し、社員の心身をサポートする

社員のやる気がない原因は、職場環境だけではなく、家庭環境や健康状態など、様々な事情が考えられます。そのため、社員一人一人に寄り添って、社員の意見を会社の仕組みに反映させることが重要です。

社員と会社の活性化につながる施策を明確にし、やる気のある社員を増やしていきましょう。

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