近年、若者をはじめとする幅広い世代でSNSが利用されており、採用活動においても利用されることが増えています。誰でも気軽に利用できるSNSですが、その特性を理解して利用することで、より効果を発揮します。今回は、代表的なSNSの特性やメリット・デメリット、活用方法についてご紹介していきます!
SNS採用を含む、自社メディアを利用した採用活動である「オウンドメディアリクルーティング」についても興味のある方は、こちらの記事をご覧ください!
→「オウンドメディアリクルーティングとは何か?メリット・デメリットや実際の事例を徹底紹介!」
目次
SNS採用とは?
SNS採用とは、SNSを利用した採用活動の事であり、ソーシャルリクルーティングとも呼ばれています。近年、SNSを利用する人が増加し、その影響力が高まったことから採用活動においても多くの企業でSNSが利用されるようになってきているのです。
採用活動では、X(Twitter)・Instagram・Facebook・LinkedIn・YouTube・TikTok等、様々なSNSが活用されています。利用者数の多い20代をターゲットとしていることが多いため、若手や新卒採用のために行う企業が多いようです。
近年は少子高齢化により働き手が減少し、売り手市場となったため、自社の魅力を積極的にアピールし、求職者とコミュニケーションを取ることができるSNS採用が注目されています。
SNS採用で理解しておくべき特性
X(Twitter) 国内ユーザー: 約4,500万人20~40代の男女 特徴: 拡散力やリアルタイム性、話題性が高い 文字のみで一言から投稿できる 炎上リスクも高い 投稿のポイント: 高頻度での更新が重要(基本は毎日投稿が望ましい) 自社イベントや他SNSの更新情報など、自社の最新情報に関する投稿 有効な採用: 新卒、インターン、アルバイト |
Instagram 国内ユーザー: 約3,300万人20~30代の女性 特徴: 画像メインでビジュアル特化型 自社の世界観を伝えやすい ショップ機能がある 投稿のポイント: ターゲットを絞った内容 ハッシュタグを積極的に利用する 画像のみで惹きつけられるような工夫が必要 有効な採用: 新卒、インターン、アルバイト |
TikTok 国内ユーザー: 約1,700万人10~20代の男女 特徴: ショート動画メイン おすすめ機能により、不特定多数の人に見てもらえる可能性が高い(誰でもバズる可能性がある) 投稿のポイント: トレンドに合った内容 親近感が湧く内容 自社の雰囲気が伝わる内容 社員の姿を積極的に発信する 有効な採用: 新卒、インターン、アルバイト |
Facebook 国内ユーザー: 約2,600万人 30~50代の男性(40代中心) 特徴: 実名登録制で情報の信頼性が高い 外部リンクへの誘導が行いやすい 投稿のポイント: 業界のトレンド情報、最新ニュース、自社のイベント紹介等、フォーマルな内容 有効な採用: 中途 |
YouTube 国内ユーザー: 約7,000万人10~50代の男女 特徴: 短尺、長尺と時間を問わない動画や映像によって豊富な情報を伝えられる ユーザー層が最も幅広い 投稿のポイント: 社員インタビュー、対談、企業説明等、より深く自社を理解してもらうための内容 有効な採用: 新卒、中途、インターン、アルバイト |
SNS採用のメリット
①入社後のミスマッチを防げる
SNSでは、ホームページや求人サイトと比べてタイムリーに高い頻度で自社の魅力や活動の様子を発信することができます。テキストだけではなく、写真や動画を使用しながら自由に情報を発信できるため、自社の雰囲気や魅力がより伝わりやすくなります。これによって自社の活動や社風を理解した人材からの応募が増え、ミスマッチを防ぐことに繋がります。
②採用コストを抑えられる
SNSは基本無料で使用することができます。求人サイト等に掲載した際にかかる掲載料や成功報酬がかからず、従来の採用方法よりも低コストで運用することが可能です。
③幅広い層にアプローチできる
SNSは多くの人が利用しており、情報発信力と拡散力が高いという特徴があります。自社の投稿に興味をもった人にいいねやシェアをしてもらうことで情報が拡散され、より多くの人の目に留まりやすくなります。これにより、自社での就労意思や転職意思のない人へのアプローチにも繋がります。
④応募者とのコミュニケーションが取りやすい
SNSではDM・リプライ・コメントを利用することで応募者・求職者と直接的にやり取りをすることができます。従来の採用手法では選考前に求職者と気軽にコミュニケーションを取れる方法はなかったため、これはSNS採用独自の特徴と言えるでしょう。やり取りを重ねることで求職者の人間性を理解することができますし、良い関係性を築くことも可能です。
SNS採用のデメリット
①運用に手間がかかる
多くの人の目に留まりやすくするためには、高い頻度でコンテンツを積み上げていくことが必要になります。そのためには、流行りやトレンドの情報収集、ターゲット層が好むコンテンツの研究、企画やネタの考案、動画であれば台本の作成、撮影、編集とかなりの手間と時間と労力がかかります。この作業をこなすために社内の体制を整え、良い反応がもらえるまで諦めずに根気強く続けていくことが重要です。また、コンテンツの内容によっては炎上するリスクを伴うため、コンプライアンスなどに注意して運用しなければなりません。
②短期間での効果が出にくい
アカウントを作成し、投稿し始めたらすぐに効果が得られるというわけではなく、まずはアカウントがきちんと機能するよう育つまで一定の期間が必要になります。また、見てくれる人が増えても狙ったターゲット層に届くかどうかはわからないため、即時の欠員補充など短期的に人材を求める場合には向かない採用方法です。
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SNS採用を成功させるポイント
①社内の体制を整える
これまでにも述べてきた通り、SNS採用は高頻度で情報を発信していかなければ意味がありません。投稿内容に関しても、「投稿→分析→改善」のサイクルを繰り返しながら質を高めていく必要があります。採用担当者が日常業務の合間をぬって運用していくには限界があるため、まずは社内でSNS採用のための体制を整えていきましょう。
②各SNSの特徴・特性を理解する
自社が採用を目指すターゲット層を定め、その層に適したSNSで適した内容を発信していく必要があります。前述の「各SNSの特性」をぜひ参考にしてみてくださいね。例えば中途採用であればFacebookやLinkedIn、新卒やアルバイトの採用であればX(Twitter)・Instagram・TikTokなどといったように、属性に応じてSNSを使い分けるのも有効でしょう。また、それぞれの特性に合わせて投稿内容を決めていくことでより自社が狙うターゲット層に届きやすくなります。
③応募までの導線を確保する
SNSは、会社の雰囲気や社内の様子といった働く環境についての情報を発信することや、応募者・求職者とコミュニケーションがとりやすいという点に長けています。しかし、実際の採用についての情報としては足りておらず、応募する場合はサイトに飛ばないといけないことがほとんどです。SNSから採用情報や応募までの導線をわかりやすく確保することで、自社に興味をもってくれた求職者が離れていかないようにすることが重要です。毎回の投稿や、プロフィールでHP等のリンクを知らせ、離脱しにくい導線をつくりましょう。
【事例付き】SNS種類別活用方法
SNS採用を行うために、実際にどのように利用していくべきか、弊社バリュースタッフのSNSアカウントを基に種類別にご紹介していきます。
①X(Twitter)
X(Twitter)は10代や20代の若年層での利用率が比較的高くなっていますが、30代以上の利用者も多く、幅広い世代に利用されています。拡散力が高く、多くの人の目に留まりやすいという特徴があります。また、検索機能が他のSNSと比べて高いため、知りたい情報をすぐに知ることができます。文字だけでも一言から投稿することができ、気軽に利用しやすいSNSです。拡散力・話題性が高い分、炎上リスクも高まるため、注意しながら運用しなければなりません。
弊社の場合、新卒・中途を問わず自社で新たに働く正社員採用のため、採用担当者の個人アカウントを運用しています。自社のイベント情報や、他SNSの紹介、採用担当者の等身大の姿を発信しています。企業アカウントだけではなく、このように社員の個人アカウントを作成する企業も多く存在します。
②Instagram
Instagramは画像や動画をメインとするコンテンツのため、ビジュアルが重視されるSNSです。そのため、自社のブランドの世界観を表現しやすいという特徴があります。また、「ショップ機能」が備わっており、消費財を扱う企業ではオンライン店舗としても利用できます。
弊社では飲食・接客業界で働きたいアルバイトの方、派遣スタッフ向けのアカウントを運用しています。Instagramは他のSNSと比べて拡散力が低いため、不特定多数の人にあてはまる情報ではなく、ターゲットを絞り、アルバイトや派遣スタッフ等の募集情報、ホテルやブライダルで働くための仕事術や豆知識といった役立つ情報を発信しています。
③TikTok
TikTokのユーザーは10~20代の若年層が多く、ショートムービーをメインとするコンテンツです。他のSNSとの違いとして、「おすすめ」という機能があります。これはユーザーの利用内容に合わせてそれぞれに合った動画を自動で表示してくれる機能であり、これによってフォロワーが少ないアカウントの投稿でも内容次第で多くの人に見てもらえる可能性があります。
弊社では新卒・中途を問わない正社員採用や自社ブランディングを目的としてアカウントを運用しています。より多くの人に見てもらうため、検証動画やドッキリ企画、チャレンジ動画等、幅広い内容を投稿しています。具体的には「上司に○○してみたら」、「新入社員の1日」、「イヤホンガンガンゲーム」等、ターゲットを絞りすぎず自社の雰囲気や魅力が伝えられることを目指しています。
利用者に若年層が多いことや、おすすめ機能よって不特定多数の人に見てもらえる可能性が高いといった特性を活かすため、流行りに乗った内容や、若者受けがよさそうな内容を投稿すると良いでしょう。
まとめ
今回はSNS採用についてご紹介してきました。各SNSの特徴を理解し、うまく活用することができれば、様々な効果が期待でき、今後の採用活動の幅を広げることにも繋がります。一方で常に炎上のリスクが伴うことも忘れてはいけません。投稿する内容に問題がないか、充分に注意しながら利用しましょう。